製薬会社 国内大手4社の定量的概況など |
各社とも有価証券報告書記載内容より抜粋してます。
(追記)ケータイからだと、まともに見れない事が判明しました。
直近決算期における製薬会社大手4社の概況(2010年3月期/連結/単位:百万円)
総資産(自己資本比率) 売上高 営業利益 研究開発費
①武田薬品工業 2,823,274(75.1%) 1,465,965 420,212 296,392
②アステラス製薬 1,364,176(77.1%) 974,877 186,407 195,570
③第一三共 1,489,510(57.4%) 952,105 95,509 196,802
④エーザイ 1,101,910(37.7%) 803,152 86,406 179,082
売上高営業利益率 研究開発費/売上高比
① 28.66% 20.21%
② 19.12% 20.06%
③ 10.03% 20.67%
④ 10.75% 22.29%
企業の評価だけなら、最終利益or経常利益ベースで算出すべきなんでしょうけど
本業で稼ぐ力を知りたかったので、あえて営業利益率ベースのみ記載してます。
製薬会社の特色として、利益率が高い一方で、
売上高に占める研究開発費の割合が、きわめて高いと言えると思います。
因みに、
☆トヨタ自動車・・・バブルの反動が大きすぎて、あんまり参考にならないと思いますが・・・
売上高営業利益率⇒0.83%(前期は赤字)
研究開発費/売上高比⇒4.09%(前期は4.71%)
(分母を製品商品売上高にしてます=金融収益は除外してます)
☆パナソニック・・・も、あまり参考にはならないと思いますが、思いついたので・・・
売上高営業利益率⇒2.56%(前期は0.93%)
研究開発費/売上高比⇒6.42%(前期は6.66%)
☆商船三井・・・資源・エネルギー・電気機器・輸送機器の運搬なので、
不景気の影響をモロに受けているでしょうから、参考にはならないかも・・・
売上高営業利益率⇒1.55%
研究開発費/売上高比⇒0.016%
全然違うものなんですね。
これだけ見ると、製薬会社って儲かってていいな、とも思うのですが、
訴訟リスクと研究開発リスクは、他業種より大きいみたいです。
たいてい、どこかの地域(といっても米国が多いみたいです)で訴訟やってるようです。
武田薬品工業の場合、国内でもスモン訴訟っていう薬害問題で、
2009年3月期2,779M
2010年3月期2,618M を引当計上してました。
命に直接かかわる分だけ、リスクが大きいのでしょう。・・・リターンも。
研究開発リスクも他業種と比して大きいみたいです。
後発薬(特許権の消滅後にゾロゾロ出てくるのでゾロ薬とか言うらしい)で
割と簡単にシェアを奪われる、と思いきや、
薬に新たな価値を付加して延命するケースもあるようです。
企業規模については、国内大手4社と言っても、グローバルでは中堅どころです。
国内大手4社の海外売上高比率は、いずれもだいたい50%程度。
株をやる人には、この業界はディフェンシブ銘柄なんて呼ばれているようです。
以下、野村アセットマネジメントより、引用します。
ディフェンシブ銘柄とは、成長株や景気敏感株のように、
好景気局面で投資成果の良い銘柄群ではなく、
景気停滞局面で着実に相対パフォーマンスが期待できる銘柄群を指します。
景気が悪化して金利が下がる局面で活躍する金利敏感株や、
景気動向にあまり左右されない医薬品株などを指します。
とりあえず、今日はここまで。
肉付けして再度UPするかもしれません。・・・あくまでも備忘録ですので。